今の生活を大切に生きるためのトラウマケア

大きい声で話す人が苦手
いきなり大声をだされると身体がびくっとしてしまう。
頭がまっしろになってしまう。

ということはありませんか。

大人でもこどもでもあるようです。

確かに目の前で 相手に怒鳴られたりして
恐ろしくておびえてしまうとしたら
それは強いストレスをうけた時の当然の反応です。

しかし、時には
「自分にむかって声を荒げたのではない。
ただ声が大きいだけだけの人で悪意はなかった。
自分以外の人たち全員に同じ声で注意していたようだ」
ということもあるかもしれません。

が、それでも、ビクッとして身体がおびえてまう。
不安が恐怖の感情がわきおこって
頭が真っ白になってしまうことはあるでしょう。
ちょっと反応が強すぎる、そういうことがしょっちゅうある。

としたら、そんな時には
あなたをおびえさせるのは
目の前の相手とおこったことよりも
過去にあったできごとで
その時に
「こわかった、いやだった、つらかった」と思った経験、感情が
ふたたびよみがえっている可能性があります。

本当に怖い思いをしたのは過去なのですが
たとえば、その時の相手が大きい声の人だったり
身体大きかったり
髪の毛が長かったりした時に

今、目の前で その時とどこか似ている
声を聞くと、その姿をみると
その時の体験で感じた身体の反応や、感情が瞬時にわきあがってくることがあります。

無理もないことなんです。
たぶん、そのときは小さなこどもだったり
大人でも誰も助けてくれなかったり
何がおきているか意味がわからなかったり
身の危険を感じたりもしたのでしょう。
こわかったり、動けなかったり
恥ずかしかったり
そんなことがあるとその時の記憶は固まってしまって
脳に残っていってしまいます。

普通の記憶は段々セピア色になり薄れていくのですが
そういう記憶は感覚も感情もそのままに冷凍保存されてしまいます。
それがトラウマ記憶です。
そして、何年かたっていても
その時に記憶にむすびつく「大きい声」を聞いてしまうなどがあると
それが引き金になり
その時の記憶が解凍されてその時の恐怖がリアルによみがえり
びっくとしたりおびえてしまうということがあります。

トラウマ記憶は普通の記憶とは違うということです。
もちろん、それにはそれで、意味があります。
強い恐怖から心身を守るということもあったのでしょう。

しかし、その起きたことが
過去のことで、今の自分はもうそのことからは影響をうけない状況にいたとしたら
今の自分の心身の反応が敏感なことが
今のあなたを不自由にしていることになります。

どう対処すればいいか
少し考えてみましょう。

対処していくヒントとしては
・今の自分の恐怖心など心身の反応は 過去のできごとに影響をうけているからだと気づくこと
・今、目の前におきていることは、自分をそれほど脅かすことではないと自覚すること
それに気づくだけでも少し落ち着くことができます。

過去のつらい体験がおきた時と今は自分の力も状況も違います。
ゆっくりと呼吸をして、周りをみまわしてもいいかもしれません。
今、自分がどこにいる意識すれば少し落ち着つくこともできます。

「自分がおびやかされた過去の出来事が
今の自分に影響は与えている。」
残念ながらそういうことはあります。
でも、
「起きた出来事は過去のこと
今の現実の自分と状況は違う。
同じことは起きていない」
のも事実です。

そこに気づいたら
自分にやさしくケアしていきましょう。
過去のできごとは本当に大変でした。
自分のペースでゆっくり回復していけばいいのです。
自分ひとりで大変ならひとりでがんばらなくてもいいのです。
安心して支援してくれる人たちの助けもらいましょう。

わかりやすくてトラウマケアの参考になる本も紹介しておきます。

「赤ずきんとオオカミの トラウマケア」
自分を愛する力を取り戻す心理教育の本  白川美也子 アクスヒューマンケア
今日はトラウマ記憶について少し書いてみました。
トラウマケアについてはまた、ブログをアップしてみたいと思っています。

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