働く人のメンタルヘルスのカウンセリングにプロセスワークを無理なくとりいれています。
こんな流れということ書いてみました。
ご本人からは「公開いいですよ」と了解いただいていますが
具体的な内容は変えてあります。
エッセンスだけとりいれたストーリーとして読んでください。
特定の事例ということではなくてもこういう流れがおこることはよくあります。
A子さん
連日、残業続きでお疲れということでした。
確かにほぼ連日、9時ごろまで残っているようでした。
ただ、その残業が、本当に必要かということが伝わってきませんでした。
よくよくお聞きすると
職場全体が、定時に帰らず、なにかしら仕事をみつけておこなう。
そんな感じをうけました。
何より、上司が残っているので
部下は更に帰りづらかったようです。
残業が職場風土といった感じだったようです。
残業代の支払いも少しルーズな印象です。
その方は、疲れるので不眠はないけれど
うつうつとした感じということです。
ただ決まった仕事をして、家に帰れば寝るだけ
そんな生活になってしまったということです。
生きている実感がなくなったという感じもお持ちでした。
「ご自分だけでも仕事がなければ早くかえってみる」ということも提案してみましたが
気がすすまないようでした。
それで、セッションの方向をかえて
「もしも、今日は全員が 一斉に定時に帰りなさい」といわれたら何をしますか
もしもの話なので自由に思いうかべてください。
とお願いしたら
「新しい画集を広げておいしいコーヒーをゆっくり味わいながら飲む」
というイメージがでてきました。
「いいですね。
それでは、その画集をみているわくわく感やゆったり感をしっかり味わってくださいね。」
A子さん、だんだん、本当にくつろいだ表情になってきました。
それから、実は動物の絵が大好きなことを
以前はよく画集を眺めていたことを話してくれました。
でも、今は無理ですね。とさみしそうにつけ加えていましたが。
それからしばらくして
A子さんから、こんな報告が
「あれからしばららくして 出張してスケジュールがごちゃごちゃした日に
うっかり(?)時間をまちがえて定時には直帰してしまったんです。
すぐに職場にもどろうと思ったのですが
ふと、定時なのでもう帰ってもいいんだと思えました。
職場に直帰します。と連絡いれたらあっさりどうぞといわれました。
駅前を歩いていたら、しゃれたコーヒー屋さんがありました。
実は前から気になっていたお店です。
お店にはいったら
店内には画集や写真集がたくさんあって『ご自由にどうぞ』と書いてありました。
ゆっくりと好きな動物の絵をながめてコーヒーのみました。
久しぶりに生きているという感じでした。」
後日、A子さんはアフターファイブで絵を習うようになり
時間内はしっかり仕事をして定時にはさわやかに帰られているそうです。
プロセスワークをカウンセリングに自然にとりいれています。
何故、残業を続けるのかという流れではなくて
自分の好きなこと、自分の願いに気づいてメンタルも改善していきました。
もちろん、アサーションをとりいれて
残業断れるようなコミュニケーションを身につけるとか
周囲に配慮しすぎる自分の性格をみていくとか
会社の問題として解決をはかるとか
メンタル不調改善に焦点をあてるとか
いろいろな方法がカウンセリングにはあります。
その人とその状況にあわせています。
ご参考までに