カウンセリングでもアンガーマネジメント 怒りは自然な大事な感情だから

「怒りがわいてきてこまる」こういう悩みでカウンセリングにおいでになる方がいます。
その時、気になるのは「怒る」ことはまずいことと思っている方が多いなあということがあります。

アンガーマネジメントの講座で、いつもまずお伝えしていますが、「怒り」は人間にとって自然な大切な感情です。そして協力な「エネルギー」でもあります。決して頭から否定するものではありません。

怒ってはだめだから、怒らないようにしようとしても、自然な感情なのでそれは難しいです。
「怒り」を感じなくするということは、他の感情も感じにくくなることにつながります。
また、「怒り」を感じることが身を守ることにもなるのです。相手が何をしても「怒り」を感じないとしたらどんどん、相手に押し切られていきます。

「怒り」が問題なのは、「怒り」にふりまわされて、相手や自分を傷つけてしまうことなど。「怒り」方がよくないことなのです。

また、上手に「怒れなくて」怒りをためこんでしまうことも問題といえます。怒りをためこんでいると、自分の心身によくない影響がでます。
また、自分では気づいていなくても知らず知らずに態度や雰囲気にでていて周囲の人に伝わってしまうこともあります。

「怒る」ことに罪悪感をもつことはないのです。
怒りが大きくなりすぎないうちに上手に表現することを目指すことや、怒りのエネルギーを上手に表現することをめざしてみませんか。

たとえば、ある人から自分に対してからかいのようなことを言われ続けていたとします。今までは気にしないで
やりすごしていたが、最近、その相手に対してイライラして思わず、言い返しそうになってしまう。ということがあったとします。
よく、背景を聞いていくと、今までは 自分にエネルギーがなかったり、自分で自分を軽くみるところもあってあまり感じる事もなく聞き流していたということがあったりします。
それが、最近は「そんなことをいうなんてひどい」という気持ちがおきてきて
「怒り」がわくようになったということです。
だとしたら、自然な感情が豊かになってきた、元気になってきたということかもしれません。そういう可能性もさぐっていきます。
あるいは、あまりに今までの環境が厳しかったり、自分の中で、「怒ってはいけない」というしばりが
強すぎると怒りをおさえすぎてしまいます。それが、ゆるんできて「怒ってもいい」自分に変わってきた場合もあります。

カウンセリングでは、まず、あなたの「怒り」についてお話いただきます。「怒り」の性質、状況は一人一人違います。そのうえで何が困っているのか、何を変えていきたいのかを確認します。

そんなこと、よくわからない、うまく言えないという人もいると思いますが
大丈夫です。それをカウンセラーはひきだすような質問をしたりして一緒にみつけ整理していきます。
そこまですすんでら、「アンガーマネジメント」についての理解を取り入れていきます。
怒りの性質や取り扱い方をワークをしながら学んでいきます。

しかし、カウンセリングは講座ではないので、お一人、一人の怒りの背景、個別の対処法も
一緒に考えていきます。心の整理をしたり、上手に表現できることをサポートしたりもします。

アンガーマネジメント入門講座は、実践的な学びの場ですが
個人のカウンセリングで「怒り」を扱う時は、自分をより理解して生きやすい日々を送れるような
心のサポートといえるかと思います。