職場の人間関係のストレスでうつになった方のお話を聞いていると
たびたびでてくる気になる言葉があります。
「なんで」という言葉です。
「なんで?」と言われても答えられない場面がつらかったという流れです。
新しい職場で仕事に慣れいない時に仕事がわからないと
「なんでできないの?}と言われると困ったといわれます。
なんでと言われてもわからないのです。
わからない位、その仕事ができないのです。
聞いた方はこれ位できて当然と思っているので
つい「なんで」といってしまうのでしょうが 言われた方はなんて返事をしていいかがわからなくなって
更にどうしていいかわからなくなります。
その理由の一つとしては、実は 聞く方は、「なんで?」という理由を聞いている形式ですが
その人は理由が知りたいというよりも
「こんなこともできないの。」「早くこの仕事をしてもらわなければ困る」という本音があることが多いです。
それなら、その通りに
「この仕事ができないようでは困るのです」といってもらった方が
できないことを認めて、謝罪するなり助けてくださいとお願いができたりします。
それが「なんで?」といわれると答えられないので更に疲れてしまいがちです。
ストレスからうつ状態になっていると更に頭が働かなくなっているので
ここでなんで問い言われると本当に答えられない場面でしょう。
答えてもらえないので 言った方は更にイライラとしてしまう。
そのイライラがまた伝わってきて固まってしまう。悪循環です。
「なんで?」がNGな場面は子育て中も見受けられます。
これは私の経験も入ってしまうのですが
こどもが約束を破ったり、いうことを聞かなかったりした時にも
「なんで?」という質問形式で知らず知らずでも相手を追い詰めてしまうことが
あると思います。
いつまでもゲームをしていて宿題をしない。
そんな時の「なんで?」は怒りの感情からくる「なんで?」ではないでしょうか。
子供が何か返事をしてもそれは いいわけにしか聞こえなかったり
こどもがふてくされたりいじけたりしてがっかりしたり。
「なんで」という問いではよい流れにはいきにくいでしょう。
それならば
本当に伝えたいことをいってみましょう。
「あなたがゲームをしていると ママは宿題は大丈夫かなと心配になる。」
という風に伝えてみるのができればいいですね。
色々むつかしいこともあるかと思いますが
答えられないだろう相手に「なんで?」と問うのは
自分の怒りを伝えたり、相手を固まらせることにつながりやすい。
率直に自分の気持を伝えたり支持する方が効果があるのではと思います。
アンガーマネジメントやアサーティブコミュニケーションが参考になると思います。
また、よろしければ職場のストレスや子育ての悩みのカウンセリングご利用ください。