心に傷を残すような体験がトラウマ体験といわれています。
心に傷を残すつらい体験、それはとても広い範囲にわたります。
大きな災害や犯罪被害や、事故など非常に危険で恐ろしい思いをするなど
命にかかわるような体験はもちろんトラウマになります。
自分が直接被害をうけなくても
目の前で他の人の体験をみることもトラウマになったりします。
そういう体験のほかにも
職場や家庭、学校などの日常生活の出来事や、人間関係でもつらい出来事が積み重なると
心や身体の健康や日常生活、人間関係、社会生活に大きな影響があらわれます。
ケガや病気、不適切な養育、パワハラ、いじめなど色々な出来事が考えられます。
どんな影響が考えられるかというと
たとえば、夜よく眠れない、怖い夢をみる。心臓がドキドキする。
怖かった場面を急に思い出す。考えたくないのにつらいできごとがよみがえる。
おちこむ。涙がでてくる。イライラしたり腹がたつ。
怖くなりびくびくすることがある。
悲観的に物事を考えてしまう。
集中できにくくなる。
特定の場所にいけなくなった。ささいな事でもカッとすることがある。
などです。
これらの症状は強いストレスを受けた時の反応として誰にでもあらわれる可能性があることです。
そして、あらわれても、ストレスの原因から離れて、ゆっくり休んだり
安心で安全な環境にもどれたり
身近な人に話をきいてもらったりサポートを受けられれば
落ち着いていくことも多いです。自然なことです。
それでも、心や体の変化がいつまでも続いてつらい時
自分でもどうしていいかわからない時には
医師や専門家に相談することで楽になれる可能性があります。
トラウマの治療としては 薬物療法、支持的療法、認知行動療法、EMDRなどが行われています。パーツ心理学といわれている療法も注目されています。IFS(内的家族システム)などです。トラウマによって解離したり断片化されたパーツたちに取り組みます。
SE(ソマティックエクスぺリエンシング)、BCT(ボディコネクトセラピー)もトラウマケアの方法のひとつです。