復職 回復には波があります。

ストレスからくるメンタル不調。うつ、トラウマからの回復のお手伝いをしています。
たとえば、うつ病になり休んでようやく調子がよくなり仕事にもどれた。
と、思って再スタートをきったのに
最初は順調に思えたのに
ここのところ、また調子が悪くなったような気がする。
というお話をきくことはあります。
疲れやすい
頭がすっきりしなくて仕事が覚えられない。
夜、ぐっするい眠れない。
人の目が気になる。

せっかく復職したの
こんなはずではなかったのにというあせりがでてきてもしかたがないです。

でも、気をつけてほしいのは
もとのように戻ろうとして
せっかく順調だったのだから更に仕事のペースを早めてしまうことです。

回復のペースが落ちてきてしまうにひは
いくつか理由があるようにみえます。(私の知見です)

①もともと回復にはリズムがあります。
右肩上がりに一直線というわけにはいかないのです。
ちょっとがんばれたらその分自分でも気づかなくても
緊張や疲れが たまってきて元気がなくなる。
エネルギーの貯金がなくなってくる。
そのためにスローダウンが必要になるかのように。

うつで気力、体力が低下してしまったエネルギーを
なんとか満たして来たのですがまだまだ余裕があるわけではないのです。

少なくとも当面は以前のようには働けないのは
せっかく回復している状態をキープしているかのようにみえます。

少しがんばって、少しゆっくりして、その繰り返しから徐々に
自分の持続可能な心身の使い方がわかってくる。
少し余裕をもって無理をしすぎないで安定的に働けるようになる。
それはほとんどの場合、以前の働き方とは違っています。
「一見、量をこなせない。成果がでない。」ということになっているかもしれません。

でも、質的なものが変わってきます。
より柔軟になっている。少しものたりないけれど疲れにくくなっている。
仕事にしかいつも頭になかったけれど
仕事以外のことにも目がむいて人生を生きている感じになってきた。

②もう一つは
仕事以外に大きなストレスになるような出来事にあってしまうということです。
たとえばこどもが学校でのトラブルがある。
学校に送って行ったり教員に会いに行ったり心がやすまらない。
あるいは 急に両親が弱ってしまって介護を余儀なくされる。
そこまではっきりしなくても
家族のためにがんばらなければいけない状況があったりすれば
自分のことだけでも大変なのに他者へエネルギーを使わなければいけないのですから
当然、自分にむけるエネルギーは減ってしまいます。

そういう状況は避けられないこともあります。
優先順位では家族のことという場合が多いでしょう。
それはしかたがないのですが
今は少し疲れているのだと自覚していくこと
仕事と家庭で両方がんばるには
今はまだ、エネルギーがたりない時期だと自覚して

できるだけ省エネでいければいいのですか。

その他にも理由はありますが
回復は一直線でないということと
リズムがあるのは自然だということ
大事なのは やはりがんばりすぎない
そしてがんばってしまったら
少しゆっくりしてみる。

やや低空で安定させることがまずは目標になるかと思います。

 

アンガーマネジメントのイメージ画像